労災はいつまで従業員の生活を守ってくれるのか?(実体験より)

労働災害労災

労災申請をしている人「労災治療や治療費、休業補償などいろいろあるけれど、いつまで守ってもらえるか不安だぁ…。しっかりと治して復職したいけど、休み過ぎると会社をクビになりそうで不安…。そういった制度のことを具体的に教えてください。」

こういった疑問に答えます。

☑本記事の内容

・労災とは
・労災の場合、療養費はいつまで受けることができるのか
・労災の場合、休業補償はいつまで受けることができるのか
・労災で長期休暇を取るとクビにならないのか

この記事を書いている私は、過去に腰痛で労災を申請し2ヶ月間の休養を取りました。その後、復職し働いておりました。

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労災申請をしている人のよくある悩みとして、「休業中の生活(治療費など)のお金が不安だぁ…」という点があると思います。

私は、上司から「休んでいる間は、賃金は発生しないので有休をあるだけ使っておくね」と言われて、有給無くなったら給料もらえなくてヤバい。有給無くなるまでに治る見込みないしどうしよう…と不安でいっぱいでした。

とはいえ、労災についていろいろ調べていたら「従業員の生活を守る制度」が少しずつ分かってきました。そこで今回は根拠を明確にして解説していこうと思います。

※各項目は3分ほどで読み終わります。3分後には「労災はいつまで従業員を守ってくれるのか」が分かると思います。

労災とは

そもそも労災(=労災保険制度)の範囲をご存知でしょうか?

厚生労働省 労災補償 『労災補償に関する制度』より引用

・労災保険制度は、労働者の業務上の事由または通勤による労働者の傷病などに対して必要な保険給付を行い、あわせて被災労働者の社会復帰の促進等の事業を行う制度です。その費用は、原則として事業主の負担する保険料によってまかなわれます。

・労災保険は、原則として一人でも労働者を使用する事業は、業種の規模の如何を問わず、すべてに適用されます。なお、労働保険における労働者とは、「職業の種類を問わず、事業に使用されるもので、賃金を支払われる者」をいい、労働者であればアルバイトやパートタイマー等の雇用形態は関係ありません。

・労災年金給付等の算定の基礎となる給付基礎日額については、労災保険法第8条の3等の規定に基づき、毎月勤労統計の平均給付額の変動などに応じて、毎年自動的に変更されております。

と説明されております。
給付基礎日額については、上記リンクより各年の変更を閲覧することが可能です。

ここで覚えておいてほしいは、2点。

①労災は、業務上だけでなく通勤も対象という点。
②正社員じゃなくても、アルバイトやパート等の雇用形態でも対象である点。

傷病などが発生し、つらい時は泣き寝入りをせずに、しっかりと権利を行使して治療をする。そのお礼に復職してからまた頑張る。それで良いと私は思っています。

また、労災保険は原則強制加入の保険です。万が一、会社が未加入の状態で労災に遭った場合は、病院で診察を受ける際に労災であることを伝え、労働基準監督署で手続きができます

労災の場合、療養費はいつまで受けることができるのか

A. 傷病が治癒(症状固定)するまで保証されます

※治癒とは、傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療を行っても、その医療効果が期待できなくなった状態をいいます。ただし、個々の傷害の症状によっては、その治癒の限界が異なることがあります。

✓参考記事

厚生労働省 『2-2 療養費はいつまでもらえるのですか。』より

備考

私の実体験ですが、健康保険で治療費の一部を支払っている場合は、いったん医療費全額を支払った上で、労災保険に請求することができます。その際は、その病院窓口に相談すると所定の書類を頂けると思います。

✓参考記事

厚生労働省 『2-1 健康保険証を使って受診してしまいました。どうしたらよいでしょうか。』より

労災の場合、休業補償はいつまで受けることができるのか

A. 下記の要点を満たす場合に限り、休業4日目からその期間中支給されます。

・業務上の事由又は通勤による負傷や疾病による療養のため
・労働することができないため
・賃金をうけていない

✓参考記事

厚生労働省 『休業補償はいつまでもらえるのですか。』より

私の場合、業務上の作業が原因での腰痛であること。全治2週間でしたが、思ったより酷く追加で1ヶ月の安静が必要と診断されました。なので、会社に診断書を提出し、経理部より労災の打診をされたので、切り替えました。有給も休業3日分だけ使用し、残りは休業補償を申請しております。

備考

私も記事の作成をするにあたり、調べて知りましたが…。会社が休みの日でも、上記の要点を満たしていれば会社の所定休日分も支給されるようです。

✓参考記事

厚生労働省 『3-2 会社が休みでも休業補償をもらえるのですか。』より

労災で長期休暇を取るとクビにならないのか

A. 労働基準法により、業務上災害のため療養中の期間とその後の30日間の解雇は禁止されております。

※解雇とは

使用者からの申し出による一方的な労働契約の終了を解雇と言います。
解雇は、使用者がいつでも自由に行えると言うものではなく、解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は、労働者をやめさせることはできません(労働契約法第16条)。解雇するには、社会の常識に照らして納得できる理由が必要です。

例えば、解雇の理由として、勤務態度に問題がある、業務命令や職務規律に違反するなど労働者側に落ち度がある場合が考えられますが、1回の失敗ですぐに解雇が認められるということはなく、労働者の落ち度の程度や行為の内容、それによって会社が被った損害の重大性、労働者が悪意や故意でやったのか、やむを得ない事情があるかなど、さまざまな事情が考慮されて、解雇が正当かどうか、最終的には裁判所で判断されます。

✓参考記事

厚生労働省 『労働契約の終了に関するルール』より

いかがでしたでしょうか?

従業員は会社のモノでも、部品でもありません。人財です。

私の好きな言葉に「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」という言葉があります。これはビジネスの世界にも言えることですが、人あってこその企業。企業あってこその人だと思っております。労災を申請される皆様の快調と復職・活躍を応援しております。

もし、自分にはこの会社は合わないと思うのであれば、さっさと転職されることをお勧めします。

Posted by Nii